ピルを飲んでいる人の特徴や理由は?恋愛感情はなくなる?

ピルを飲んでいる人の割合は、日本ではまだ少数派であるため、服用を考えている人は「どんな人が何の目的で飲んでいるの?」と気になるでしょう。

「避妊」や「月経の悩みの緩和」を目的に低用量ピルを飲んでいる人が多く、生理痛やPMSなどを和らげる効果にも期待ができます。

本記事では、ピルを飲んでいる人の特徴や目的を詳しく解説するので、ピル服用の検討にお役立てください。

目次

ピルを飲んでいる人の特徴や理由(目的)

ピルを飲んでいる人の特徴として、次の7つが挙げられます。

ピル服用者の特徴や目的効果的なピル世代

避妊

低用量ピル
第一世代
第二世代
第三世代
生理痛の緩和低用量ピル第一世代
PMSの改善低用量ピル全世代
ニキビや肌荒れの改善低用量ピル第三世代
月経不順の改善低用量ピル第二世代
生理日のコントロール中用量ピル
子宮内膜症の改善低用量ピル第四世代
効果的なピルや世代は一例です

「ピル」と一口に言っても種類はたくさんあり、避妊目的や月経の悩みの改善・治療まで幅広く処方されます。

低用量ピル中用量ピルはどのような目的で服用されるのか、確認しておきましょう。

避妊

ピルを飲んでいる人の特徴として、避妊目的での服用があります。

日本では避妊方法としてコンドームが広く用いられているものの、コンドームでの避妊は100%とはいえません。

日本産婦人科学会のガイドラインに、各種避妊法を1年間続けた失敗率(妊娠率)が示されています。

避妊法理想的な使用*一般的な使用**
ピル(OC)0.3%8%
コンドーム2%15%
避妊せず85%85%
低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン(改訂版)
*選んだ避妊法を正しく続けて使用している場合
**飲み忘れを含め一般的に使用している場合

コンドームは理想的な使用の失敗率は1年で2%、一般的な使用では15%です。

常に完璧な使用できていなければ、コンドームで避妊をしていても1年間で7人に1人は妊娠する計算になります。

低用量ピルでの避妊も100%ではないですが、飲み忘れなく理想的に服用した場合の避妊失敗率は1年で0.3%、飲み忘れを含めても8%と、コンドームより避妊の成功率が高いでしょう。

パートナーが避妊に非協力的な場合だけでなく、避妊の確率を上げるためにピルを飲む選択もできます。

コンドームとピルを併用して、望まない妊娠の可能性を限りなくゼロに近づけているカップルも。

低用量ピルは飲んですぐに避妊効果を発揮するものではなく、1週間以上の継続が必要です。

避妊薬としてのピルにはアフターピルもありますが、あくまで性行為後の緊急避妊法のため、アフターピルを頼りにすることはおすすめできません。

生理痛の緩和

ピルを飲んでいる人の特徴には、生理痛の緩和が挙げられます。

生理痛の重い人の中には、鎮痛剤を飲んで耐えている女性も多いでしょう。

薬の効果には個人差があるため、鎮痛薬で生理痛があまり緩和されない人でも、ピルの方が合う場合があります。

低用量ピル(第一世代)の「フリウェル配合錠LD」の効果には、次のように書かれています。

排卵を抑え、子宮内膜が厚くならないようにすることで、痛みの原因となるプロスタグランジンの産生を抑制し、痛みを軽減します。

引用:くすりのしおり

生理2日前ぐらいになると「また痛みの辛い時期が来た…」と暗い面持ちになる人も、低用量ピルを服用していれば生理期間をいつもより楽に乗り切れる可能性も。

低用量ピルは子宮の収縮運動を抑えるはたらきをするため、生理痛だけでなく排卵痛も和らげたり、経血量が減少したりと、生理自体が軽くなります。

PMSの改善

ピルを飲んでいる人の特徴は、PMS(月経前症候群)の改善も挙げられます。

月経前症候群(PMS)とは?
月経前、3~10日の間続く精神的あるいは身体的症状で、月経開始とともに軽快ないし消失するものをいいます。

引用:日本産婦人科学会

PMSは生理前の女性が、心身ともに不調を感じることを指します。

女性ホルモンの変動が関係すると考えられて、症状は次のとおりです。

  • 精神神経症状:情緒不安定、イライラ、抑うつ、眠気、集中力の低下、倦怠感など
  • 身体的症状:腹痛、頭痛、腰痛、むくみ、お腹の張り、乳房の張りなど

情緒不安的やイライラに悩まされている女性が、ピルの処方を受けて服用している場合があります。

ピルを飲むことで、体内の女性ホルモンの増減が穏やかになるため、PMSの緩和に期待ができるでしょう。

ニキビや肌荒れの改善

ピルを飲んでいる人の特徴には、ニキビや肌荒れの改善の目的もあります。

先述のPMSと同じく、女性は生理の周期によってホルモンバランスが不安定です。

にきびは性ホルモンの影響を受けます。月経周期にあわせて性ホルモンのバランスが変わるため、多くの女性患者では、月経前ににきびの悪化がみられます。

引用:公益社団法人 日本皮膚科学会

生理前になるとニキビや肌荒れがひどくなるのは、女性ホルモンの影響が大きいと言えるでしょう。

皮膚科に通ってもなかなか肌荒れが治らない悩みには、ピルの併用で改善に期待している人もいます。

低用量ピルの中でも、第三世代がニキビに効果的と処方されることが多いです。

月経不順の改善

ピルを飲んでいる人の特徴には、月経不順に悩む人もいます。

月経不順は、正常な月経周期日数の25~38日に当てはまらないものが該当します。

月経周期が24日以内の頻発月経や、39日以上の希発月経、周期が安定しないなどのケースです。

月経不順を放置すると、別の病気が潜んでいたり、妊娠に影響を及ぼす可能性も。

月経周期が安定しないことを医師に相談して、ピルを服用している人もいます。

生理日のコントロール

ピルを飲んでいる人の特徴には、生理日のコントロールの目的があります。

月経不順を改善ではなく、生理日を移動させる目的で「生理移動ピル」とも呼ばれる中用量ピルが処方されます。

  • 温泉や海のレジャー
  • 海外旅行
  • 結婚式など重要なイベント

大切な予定の日程と生理が重なりそうな場合には、1ヶ月ほど前に診察を受けてピルで対処できる場合があります。

避妊や毎月の月経の悩みがある人以外にも、ピルを飲んでいる人がいるパターンです。

子宮内膜症の改善

ピルを飲んでいる人には、子宮内膜症など病気の治療目的も挙げられます。

避妊や生理痛、PMSの改善は、保険の対象ではない自費診療が多いです。

一方で、医師が病気の治療に必要と判断した場合には、保険適用でピルが処方され飲んでいる人もいます。

ホルモン量の少ないピル(低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬/低用量ピル)を用います。視床下部ホルモンであるGnRHの拮抗剤(アゴニスト)や黄体ホルモン剤などが用いられることもあり、女性ホルモンの分泌を抑えたり直接病巣に作用させたりして症状を緩和させます。

引用:日本産婦人科学会

ピルには治療目的での服用もあることを理解しておきましょう。

病気の治療であれば、保険適用が可能な産婦人科や対面のクリニックを選ぶのがおすすめです。

PMSや生理痛の緩和、避妊の目的であれば、自宅から診療が受けられるオンラインピルも需要が高まっています。

ピルを飲んでいる人の割合

日本でピルを飲んでいる人の割合は、世界的に見ても低いです。

国連が発表した「Contraceptive Use by Method 2019」によると、日本のピルの内服率は2.9%です。

普及率
日本2.9%
ヨーロッパ19.1%
北アメリカ15.1%
アジア5.3%
アフリカ5.8%
Contraceptive Use by Method 2019

ヨーロッパや北アメリカではピルの普及率が高いのに対して、アジアやアフリカは低いです。

日本でも、女性の社会進出によりピルの必要性に注目が集まっていることや、オンラインピルが若い世代に浸透しつつあることから、普及率は伸びていく可能性があります。

無理にピルの使用を検討する必要はありませんが、避妊や身体の不調を改善する1つの方法として知っておくことは大切でしょう。

ピルは恋愛感情がなくなる?恋愛への影響

「ピルは恋愛感情がなくなる」との声が一部にあり、気にしている人もいます。

理由は大きく次の3つです。

もちろん、恋愛に良い影響が出る場合もあるので詳しく見ていきましょう。

①:ピルを飲むと生物学的に男性の選び方が変わる可能性

ピルで恋愛感情がなくなると言われるのは、生物学に基づく考え方です。

女性は子孫を残すために、優秀な遺伝子を持つ男性を選ぶ傾向にあると言われます。

発情の長さは種によって様々に変化する。(中略)ヒトではわずかに、交尾の増加が月経周期の中期で見られるとの報告がある(中略)

発情期間中に、より適応度の高い雄を選択する

引用:哺乳類における発情の進化

人間には明確な発情期はないものの、月経周期の中期が発情期に近いとの見解があります。

このタイミングでは、より適応度の高い男性を魅力的に感じると生物学では考えられます。

ピルを飲むと月経周期の波が小さくなるため、魅力に感じる男性が変わり、今までのパートナーに恋愛感情がなくなるのでは?と言われるのです。

ただ、実際にピルの服用で恋愛感情がなくなったとの声は少なく、心配があれば医師に相談するのが良いでしょう。

②:ピルはホルモンバランスによって性格が変わることも

ピルで性格が変わると言われるのは、次の2つの理由です。

  • ピルの副作用
  • PMSの改善

ピルの副作用

ピルは服用から1~2ヶ月目は、副作用でイライラしたり、気分が落ち込む人がいます。

一時的にイライラして怒りっぽくなってしまったり、気分が上がらず恋愛にも後ろ向きになる可能性はゼロではありません。

ピルの副作用は2~3ヶ月で治まることが多いため、一時的なホルモンバランスの変化と考え、心身を見守りましょう。

パートナーにもピルの副作用を理解してもらい、関係が悪くならないように対策しておくのも重要です。

PMSの改善

PMSのイライラや精神不安定を改善するためにピルを飲んだ場合、良い方向に性格が変わることがあります。

生理前には怒りっぽかったり涙もろかった人も、以前より気持ちが安定することも。

パートナーに精神的に依存し過ぎていた女性が自立すると、一時的には「冷めた?」と思わるかもしれませんが、前向きな良い関係を築く第一歩となるでしょう。

③:ピルは性欲や感度が上がる人も下がる人もいる

ピルには、ホルモンバランスを安定させるはたらきがあります。

性欲や感度が上がる人、下がる人、特に変わらない人など個人差が大きいです。

ピルの副作用は一般的に、吐き気や頭痛、めまいなどが多く、性欲減退が挙げられることは少ないものの、ゼロではありません。

性欲の低下は、男性ホルモンの分泌が減ることが関係すると考えられています。

一方で、ピルで月経に関する不安や悩みが解消されたことから、積極的な気持ちになれる女性もいるでしょう。

ピルの服用を始めるならオンライン診療

ピルを飲んでいる人の目的はさまざまですが、来院なしで始められるオンライン診療が広がりをみせています。

オンラインピルは産婦人科やクリニックに通う必要がないため、負担が少なくてすむのが特徴です。

それぞれのピルをおすすめするオンライン診療を見ていきましょう。

低用量ピル:メデリピル

クリニック名メデリピル
診療時間7:00~24:00
料金診療費:無料※1
ピル代:1,980円~※2
配送料:550円
低用量ピル
取り扱い
第一世代
第二世代
第三世代
薬の発送最短当日発送
予約方法LINE
価格は税込み、保険適用外の自由診療

メデリピルは、産婦人科医に相談できるオンラインピル処方です。

利用者数が30万人※3を突破し、診療満足度やリピート率も高く、実績と人気があるクリニックといえます。

第一世代・第二世代・第三世代の低用量ピルの取り扱いがあり、1シート1,963円~※2と続けやすい価格です。

メデリピルでは、低用量ピルの処方の場合、診察料は無料※1です。

「おまとめプラン※4」や「定期配送」を選ぶと料金を安く抑えられ、1年継続のプラチナ会員は毎月のピル代が10%オフ※5に。

薬の配送は最短当日・翌日に届くため、早くピルを手に入れたい人にも選ばれています。

注釈

※1 低用量ピル/超低用量ピルのみ対象、保険適用外の自由診療となります。送料は別途550円(税込)がかかります。
※2 定期便3シート目まで受け取った時点の1ヶ月あたりの金額
※3 プラットフォーム利用者数
※4おまとめプランの決済方法は一括のみとなります。6シートおまとめ:¥13,500 (税込¥14,850~)、12シートおまとめ:¥27,500(税込¥30,250~)

※5 35,640円(税込)決済後、次回の配送分から割引適用となります。割引適用は低用量ピルのみとなります。

中用量ピル:エニピル

エニピル
公式サイトより
クリニック名エニピル
診療時間24時間
システム利用料2,200円
配送料550円
中用量ピル
の値段
21錠:7,678円
(定期4,378円)
薬の発送最短当日発送
予約方法公式サイト
価格は税込み、保険適用外の自由診療

エニピルは、24時間オンライン診療を行うオンラインピル処方です。

予約の必要はなく、公式サイトから問診を入力すると15分以内に医師の電話診療が始まります

単品は相場より高めですが、毎月の定期便は中用量ピルのプラノバールが安く手に入ります。

イベントや旅行が好きで、生理移動を頻繁に行いたい人におすすめです。

エニピルではピル代の他に、システム利用2,200円と配送料550円が必要です。

アフターピル:ソクピル

ソクピル
公式サイトより
クリニック名ソクピル
診療時間24時間


料金
診療費:無料※1
システム料:3,630円
アフターピル:8,800円~
配送料:825円
(エクスプレス便は9,900円)
薬の有効時間72時間、120時間
薬の発送17時までの決済で原則翌日到着
エクスプレス便は最短1時間で到着
予約/診療方法LINE / 電話
価格は税込み、保険適用外の自由診療

ソクピルは、アフターピル専門のオンライン診療です。

24時間医師が待機中のため、LINEで受付をしたのちに、予約不要で診療を受けられます。

アフターピルは1秒でも早い服用で避妊効果が高まるため、ソクピルのスピード感はメリットが大きいです。

アフターピルは72時間有功が8,800円、120時間有功が16,500円のため、診療までの時間やお住まいによって選択しましょう。

エクスプレス便を選ぶと関東圏は最短当日に届くため、一刻も早くアフターピルを服用したい人に選ばれています。

待ち時間なしで診療を受けられるため、今すぐアフターピルの処方を受けたい人におすすめします。

ピルを飲んでいる人に関するよくある質問

ピルを飲んでいる人に関するよくある質問に答えます。

ピルを飲まない方がいい人もいる?

ピルは薬であるため、次の人が服用するときはリスクの勘案が必要です。

  • 40歳以上
  • 喫煙者
  • 肥満度が高い
  • 血栓症になったことがある
  • 妊娠の可能性がある
  • 薬の副作用が出やすい

自身でピルを飲むか判断するのではなく、医師の診察を受けましょう。

彼女がピルを飲んでいる理由が気になる

あなたが男性で、パートナーである彼女がピルを飲んでいるなら、理由が気になりますよね。

大きくは「避妊」か「月経の悩みの改善」のため、身体を気遣う目的として尋ねてみて、彼女の選択を尊重しましょう。

ピルを飲んでいる人はどうやって手に入れている?

ピルは産婦人科や対面診療のクリニックだけでなく、オンライン診療で処方してもらうこともできます。

クリニックに足を運ぶ時間がなかったり、知人に会いたくない人は、オンライン診療であれば診察から薬のお届けまで自宅で完結します。

個人輸入の通販サイトでの購入は、厚生労働省も「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」にて健康被害の危険を明示しているので避けましょう。

ピルを飲んでいる人の特徴についてまとめ

ピルを飲んでいる人の特徴についてまとめました。

  • 避妊
  • 生理痛の緩和
  • PMSの改善
  • ニキビや肌荒れの改善
  • 月経不順の改善
  • 生理日のコントロール
  • 子宮内膜症の改善

ピルは避妊目的で服用するイメージが先行しがちですが、実際は月経や子宮、女性ホルモンに関する幅広い治療薬としても処方されています。

上記に当てはまる悩みを抱えている女性は、ピルの服用で緩和できる可能性があります。

オンラインピルは忙しくて病院に行きづらい人にも選ばれているので、まずは相談してみましょう。

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