産婦人科でピルだけもらうことはできる?

産婦人科でピルの処方を受けるときに、「他人に見られるのは避けたい」「忙しくて病院で待てない」と考える人もいるでしょう。

残念ながら産婦人科でピルだけもらう方法はなく、低用量ピルもアフターピルも医師の診療が必要です。

来院や待ち時間の負担を最小限にピルの処方を受けるなら、オンライン診療がおすすめ。

オンラインピルは、土日や夜も診療を受けられる場合が多く、自宅にいながらスマホだけでピルを届けてもらえます。

目次

産婦人科でピルだけもらう方法はない

産婦人科でピルだけもらうことはできず、医師の診療が必要です。

「ピルをください」と受付でお金を払うだけでピルが手に入る産婦人科はなく、適切なフォローを経て処方されます。

ピルは医療用医薬品のため医師による処方が必要

ピルは「医療用医薬品」に分類されるため、医師の診療を経た上での処方が必要です

医薬品は、医療用医薬品と一般用医薬品に大別され、特徴は次のとおりです。

医療用医薬品医師の処方せん若しくは指示によって使用されることを目的として供給される医薬品
一般用医薬品一般の人が薬局等で購入し、自らの判断で使用する医薬品
参考:厚生労働省「医療用医薬品と一般用医薬品の比較について

一般用医薬品は、一般の人が直接薬局などで購入できる医薬品で、市販の風邪薬などが分類されます。

一方の医療用医薬品は、医師の処方が必要な医薬品で、ピルはこちらに当てはまります。

厚生労働省が「処方箋がないと販売できない医薬品」と定めているため、どの産婦人科であっても正当な理由なしにピルだけもらうことはできません。

ピルは医師の管理の元で処方されることを前提に、有効性や安全性が審査されています。

低用量ピルを診療なしで販売している産婦人科があれば、医薬品の販売制度に違反していると考えてよいでしょう。

アフターピルは一部の薬局で試験販売を実施

ピルは医療用医薬品(処方箋医薬品)に分類されます。

緊急避妊薬のアフターピルについては、例外的に見直しが検討されているところです。

・現在、緊急避妊薬は「処方箋医薬品」であり、原則として、医師の処方を受けた上で、薬局等で調剤される必要がある。
・しかし、第5次男女共同参画基本計画において「処方箋なしに緊急避妊薬を利用できるよう検討する」ことが定められたことを受け、厚生労働省では、緊急避妊薬を「要指導・一般用医薬品」とする際の課題や対応策について検討を行ってきたところ。

引用:処方箋医薬品以外の医療用医薬品の販売について

アフターピルは緊急性が高いため、処方箋なしに利用できるよう2023年11月末から薬局での試験販売が始まりました。

販売は全国145の薬局に限られていて、あくまで国(厚生労働省)からの委託を受けた調査研究として行われています。

どこの薬局でもピルを処方してもらえるわけではなく、低用量ピルや中用量ピルは試験販売の対象外です。

今後は法律が変わり、産婦人科でアフターピルだけがもらえたり、薬局で購入できたりする可能性があります。

現在は、医師の診療・処方が一般的な流れであることは理解しておきましょう。

産婦人科でピルをもらうには医師の診療が必要

産婦人科でピルをもらうには、医師の診療が必要です。

一般的に、次の流れを経てピルが処方されます。

STEP
産婦人科の予約

産婦人科でピルをもらうには、まず病院の予約をしましょう。

なかには、予約なしで来院可能な産婦人科もあります。

STEP
受付・問診票の記入

産婦人科に着いたら受付をします。

問診票に回答して、受診の目的や症状、服用している薬などを正確に伝えましょう。

STEP
医師の診療

問診票に基づき、医師の診療を受けます。

ピルを服用するリスクは高くないか、どの種類のピルを処方するか、などを医師が判断します。

ピルの服用方法や注意点の説明もきちんと聞いておきましょう。

STEP
ピルの処方

処方されるピルが決定したら、処方箋が発行されます。

院内処方であればその場でピルがもらえ、院外処方であれば処方箋を持って薬局に向かいましょう。

2回目以降も産婦人科でピルだけもらうことはできず、原則同じ流れで診療を受けての処方になります。

同じピルを処方してもらう場合、初診よりは診療時間が短いケースが多いです。

産婦人科でピルだけもらうと起こりうるトラブル

産婦人科でピルだけもらうことはできませんが、これは次のトラブルが考えられるからです。

目的や症状に合ったピルを選べない

ピルは、低用量ピル・中用量ピル・アフターピルなどに分かれており、特に低用量ピルの種類は多いです。

自身の判断でどれにするか決めて産婦人科でピルだけもらうと、目的や症状に合わない可能性があります。

ピルの分類や特徴を一覧で見てみましょう。

分類特徴
低用量ピル
第一世代
月経量の減少
生理痛緩和
避妊効果
低用量ピル
第二世代
不正出血を防ぐ
安定した周期作る
避妊効果
低用量ピル
第三世代
ニキビ治療
肌荒れ予防
避妊効果
低用量ピル
第四世代
月経困難症の治療
保険適用
中用量ピル月経移動
アフターピル緊急避妊

ピルは成分や目的によって分類が異なります。

これらの分類のなかにもピルの種類は複数あり、どれがいいのか一般の人が選ぶのは難しいでしょう。

ピルは医療用医薬品に分類されることからも分かるように、医師の判断で最適な薬が処方されます。

身体に合わないリスクがある

産婦人科でピルだけもらうことができないのには、「服用が禁忌となる場合」と「服用にあたり、慎重な判断を要する場合」があるからです。

平たく言うと「ピルを飲めない人」がいるため、医師は問診で禁忌や慎重投与の対象者を選別します。

誰でも簡単に購入できてしまうと、リスクが高い人がピルを服用してしまう恐れがあります。

低用量ピル(OC)の禁忌や慎重投与の対象者の一例は次のとおりです。

服用が禁忌血栓性静脈炎患やその既往歴がある
35歳以上で1日15本以上の喫煙者
血栓性素因のある女性
授乳婦
慎重投与40歳以上の女性
喫煙者
肥満の女性
軽度の高血圧
参考:低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン(改訂版)

血栓性などの病歴だけでなく、年齢や喫煙、肥満などの人も、ピルが飲めない可能性があります。

ピルの服用のリスクが高い場合には、投与すべきか慎重に判断するのが医師の役目です。

低用量ピルだけでなく、アフターピルも肝臓や心臓の障害があると飲めないケースがあります。

副作用や不調が出たときの対処が難しい

産婦人科でピルだけもらうことができると、副作用や不調の対処がしづらいです。

診療なしでピルを服用した場合、不調の原因がピルにあるのか、他にあるのか医師も判断が難しいでしょう。

低用量ピルとアフターピルはどちらも、副作用の報告があります。

低用量ピルの副作用

低用量ピルの副作用は、ほとんどが服用初期にみられるマイナートラブルで、吐き気や性器からの出血などです。ピルを飲むと月経量が少なくなり、月経痛が軽くなるという副効用もあります。

引用:日本産婦人科学会

中用量ピルの副作用

LNG-ECP 服用後は、3.6%に悪心が認められるが、嘔吐はほとんどみられない

引用:日本産婦人科学会

医師が患者の健康状態を把握した上でピルを処方していれば、副作用への対処もスムーズです。

必要な情報が受け取れない

産婦人科でピルだけもらいたい人のなかには、「余計なことを言われたくない」と考える人もいるでしょう。

避妊目的であれば性事情や避妊の必要性、マイナートラブルであれば生活習慣など、指導をされるのは耳が痛いですが、医療の場では大切なこと。

医師からの助言によって、ピルとの向き合い方や今後の対処法が分かったり、症状が解放に向かうケースもあるでしょう。

悩みや症状を打ち明けることで、精神的に楽になる人もいます。

ピルを処方してもらう負担を減らすなら

産婦人科でピルだけもらうことができなくても、負担が少なくピルを手に入れる方法はあります。

病院に足を運ぶとなると、「他人に見られるのは避けたい」「時間の制約があって行けない」などの悩みも出てくるでしょう。

ピルをスムーズに処方してもらうなら、スマホで予約から処方までが完結するオンラインピルを利用するのがおすすめです。

それぞれを処方してもらうのにおすすめのオンラインピルを紹介します。

低用量ピル

低用量ピルを処方してもらうなら、診察料が無料でピルの取り扱いが多いオンラインピルを選ぶのがおすすめです。

スクロールできます
比較項目
メデリピル

ピルマル
診療時間7:00~24:0010:00~22:00
料金診療費:無料※1
ピル代:1,980円~※2
配送料:550円
診療費:無料※2
ピル代:2,196円~※3
配送料:550円
低用量ピル
取り扱い
第一世代
第二世代
第三世代
第一世代
第二世代
第三世代
薬の発送※5最短当日発送最短当日発送
予約方法LINE公式サイト・LINE
価格は税込み、保険適用外の自由診療
注釈

※1 低用量ピル/超低用量ピルのみ対象、保険適用外の自由診療となります。送料は別途550円(税込)がかかります。
※2 定期便3シート目まで受け取った時点の1ヶ月あたりの金額
※3 ピルマル以外で処方されたピルの相談は対象外
※4 12ヶ月一括プランで1ヶ月あたりの金額

※5 お手元に到着する日ではありません

メデリピル|利用者数や診療満足度の実績が豊富

クリニック名メデリピル
診療時間7:00~24:00
料金診療費:無料※1
ピル代:1,980円~※2
配送料:550円
低用量ピル
取り扱い
第一世代
第二世代
第三世代
薬の発送最短当日発送
予約方法LINE
価格は税込み、保険適用外の自由診療

メデリピルは、産婦人科医に相談できるオンラインピル処方です。

利用者数が30万人※2を突破し、診療満足度やリピート率も高く、実績と人気があるクリニックといえます。

第一世代・第二世代・第三世代の低用量ピルの取り扱いがあり、1シート1,980円~※2と続けやすい価格です。

メデリピルでは、低用量ピルの処方の場合、診察料は無料※1です。

「おまとめプラン※4」や「定期配送」を選ぶと料金を安く抑えられ、1年継続のプラチナ会員は毎月のピル代が10%オフ※5に。

薬の配送は最短当日・翌日に届くため、早くピルを手に入れたい人にも選ばれています。

注釈

※1 低用量ピル/超低用量ピルのみ対象、保険適用外の自由診療となります。送料は別途550円(税込)がかかります。
※2 プラットフォーム利用者数
※3 定期便3シート目まで受け取った時点の1ヶ月あたりの金額

※4 おまとめプランの決済方法は一括のみとなります。
※5 35,640円(税込)決済後、次回の配送分から割引適用となります。割引適用は低用量ピルのみとなります。

ピルマル|定期継続で最大20%OFF

ピルマル
公式サイトより
クリニック名ピルマル
診療時間10:00~22:00
料金診療費:無料※1
ピル代:1,946円~※2
配送料:550円(初回は0円)
低用量ピル
取り扱い
第一世代
第二世代
第三世代
薬の発送最短当日発送※3
予約方法公式サイト・LINE
価格は税込み、保険適用外の自由診療

ピルマルは、スマホで産婦人科医の診察が受けられるオンラインピル処方です。

運営は株式会社MICINで、登録医療機関6,000件以上のオンライン診療「curon」を展開する会社のため運営体制に安心感があります。

第一世代・第二世代・第三世代の低用量ピルの処方が、1シート1,946円~※2から受けられます。

ピルマルでは、診察料はいつでも無料※1のため、服用中に体調の変化があったときも気軽に相談しやすいでしょう。

定期は長く続けるほど料金がお得になり、12ヶ月継続で1年目の価格より5%、最大20%の割引が受けられます。

長く続ける前提であれば、ピルマルの継続割引率の高さは魅力でしょう。

注釈

※1 ピルマル以外で処方されたピルの相談は対象外
※2 12ヶ月一括プランで1ヶ月あたりの金額

※3 お手元に到着する日ではありません

アフターピル

アフターピルを処方してもらうなら、診療や発送がスピーディーなオンラインピルを選びましょう。

スクロールできます
比較項目
ソクピル

エニピル

マイピル
診療時間24時間24時間9:00~20:00
料金診療費:無料※1
薬代:8,800円~
配送料:825円
システム利用料:2,200円
薬代:10,978円~
配送料:550円
診療費:1,650円
ピル代:10,978円~
配送料:770円
取り扱い72時間有効
120時間有効
72時間有効
120時間有効
72時間
120時間
ヤッペ法
薬の発送最短当日発送最短当日発送最短当日発送
特急便エクスプレス便ありバイク便ありバイク便あり
診療方法電話電話電話
価格は税込、保険適用外の自由診療
注釈

※1 医師による診察後、アフターピルの処方を受けた場合のみ無料

ソクピル|アフターピル専門のスピーディーなオンライン診療

ソクピル
公式サイトより
クリニック名ソクピル
診療時間24時間


料金
診療費:無料※1
システム料:3,630円
アフターピル:8,800円~
配送料:825円
(エクスプレス便は9,900円)
薬の有効時間72時間、120時間
薬の発送17時までの決済で原則翌日到着
エクスプレス便は最短1時間で到着
予約/診療方法LINE / 電話
価格は税込み、保険適用外の自由診療

ソクピルは、アフターピル専門のオンライン診療です。

24時間医師が待機中のため、LINEで受付をしたのちに、予約不要で診療を受けられます。

アフターピルは1秒でも早い服用で避妊効果が高まるため、ソクピルのスピード感はメリットが大きいです。

アフターピルは72時間有功が8,800円、120時間有功が16,500円のため、診療までの時間やお住まいによって選択しましょう。

エクスプレス便を選ぶと関東圏は最短当日に届くため、一刻も早くアフターピルを服用したい人に選ばれています。

待ち時間なしで診療を受けられるため、今すぐアフターピルの処方を受けたい人におすすめします。

注釈

※1 医師による診察後、アフターピルの処方を受けた場合のみ無料

エニピル|120時間有効のアフターピルが安い

エニピル
公式サイトより
クリニック名エニピル
診療時間24時間

料金
システム利用料:2,200円
アフターピル:10,978円
配送料:550円
(バイク便は6,600円)
薬の有効時間72時間、120時間
薬の発送15時までの決済で最短当日発送
東京23区はバイク便あり
予約/診療方法公式サイト/電話
価格は税込み、保険適用外の自由診療

エニピルは、24時間オンライン診療を行うオンラインピル処方です。

予約の必要はなく、公式サイトから問診を入力すると30分以内に医師のオンライン診療が始まります。

多くのオンライン診療では、72時間より120時間の方が値段は高めの設定であるものの、エニピルは120時間有効のアフターピルが安いのも特徴です。

エニピルはどちらのアフターピルも同額のため、性行為からの時間や薬の特徴を踏まえた上で、自分に合う方を選びやすいでしょう。

発送スピードや電話での診療も利便性が高く、利用しやすいオンライン診療です。

マイピル|ヤッペ法の取り扱いあり

マイピル
公式サイトより
クリニック名マイピル
診療時間9:00~20:00

料金
診療費:1,650円
ピル代:10,978円~
配送料:770円
(バイク便は8,690円)
薬の有効時間72時間、120時間
(ヤッペ法あり)
薬の発送最短当日発送
予約/診療方法公式サイト/電話
価格は税込み、保険適用外の自由診療

マイピルは、電話診療を行うオンラインピル処方です。

マイピルの最大の特徴は、ヤッペ法の取り扱いがあること。

一般的なアフターピルは72時間以内に1錠を飲むタイプですが、ヤッペ法ではプラノバール2錠を12時間ごとに2回飲みます。

妊娠阻止率は72時間ピルのレボノルなどと比べると低いものの、値段が安いのが特徴です。

マイピルのアフターピルは、72時間・120時間有効は10,978円~、ヤッペ法は4,378円と半額以下で手に入ります。

予算に限りがあり通常のアフターピルの処方を受けるのが厳しい人も、選択肢の1つとして検討できるでしょう。

ピルの処方に関するよくある質問

ピルの処方に関するよくある質問に答えます。

ピルの初診はなにをする?

ピルの初診では、問診とそれに基づく診察が行われます。

産婦人科学会では、必要な問診の内容について、次のように記載しています。

月経歴、結婚歴、妊娠分娩歴、避妊歴、既往歴、家族歴、嗜好品等を詳細に問診し、それに基づいて、必要な診察および臨床検査を実施する。

引用:低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン(改訂版)

服用中の薬についても問われることが多いため、正確に答えられるよう準備しておきましょう。

高校生だけでピルをもらえる?

月経が始まっている女性であれば、ピルの処方を受けられる対象です。

ただ、病院によっては未成年に処方してくれない場合や、保護者の同意を求められるケースも。

18歳以上は成人とみなされるため、成人の高校3年生であれば問題なく処方を受けられる場合がほとんどです。

産婦人科のピルは保険適用?

症状や目的によって、ピルが保険適用か適用外かが変わります。

産婦人科もオンラインも、避妊や月経量の減少を目的としたピルの服用は自由診療です。

一方で、産婦人科で月経困難症や子宮筋腫などと診断された場合には、保険適用でピルが処方される場合もあります。

産婦人科でピルだけもらう方法についてまとめ

産婦人科でピルだけもらう方法についてまとめました。

  • 産婦人科で処方なしにピルだけもらうことはできない
  • ピルは医療用医薬品のため医師の診療が必須
  • ピルをスムーズに処方してもらうならオンライン診療

ピルは診療なしに処方を受けられないため、産婦人科での対面診療や、オンラインピルでの非対面診療が必要です。

オンラインピルなら、スマホ1つで自宅にいながら医師の診療を受けてピルを届けてもらえます。

来院の時間や手間をかけたくない人は、オンラインピルを検討しましょう。

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