ピル、といっても様々な種類があります。(もちろん当院では処方していませんが)服用することによって癌のリスクが高まるピル製品も存在します。一方、服用する事で癌のリスクが下がる製品もあります。ここには歴史的な背景があります。世界初のピルはホルモンの含有量が多く、長期に服用する事によって発がん性を示すことが発売後に明らかになりました。その後、数十年間の研究を経て、「服用する事によって癌を減らすピル」の開発に成功しました。
✖️「ピルを飲むと癌になる」→ ◯「癌を引き起こすピルが存在する」
◯「ある種のピルを服用すると、発癌の可能性が上がる」
◯「ある種のピルを服用すると、癌を防ぐことができる」
言うまでもなく、癌を減らした方がいいに決まっています。
端的に表現すると
ピルを続ける→癌にかかる確率が減る(死ぬ確率が下がる)
ピルをやめる→癌にかかる確率が上がる(死ぬ確率が上がる)
と、言えます。
シートベルトを着ける→死ぬ確率が下がる
シートベルトを着けない→死ぬ確率が上がる
従って、全ての人はシートベルトを着けるべきだ、という理屈と一緒です。
ちなみに、それらの癌に罹る確率は交通事故で死亡する確率よりも700-1000倍ほど高いです。
結局のところ、「ピルを続ける」「ピルを中止する」この2つしか選択肢はありません。どちらを選ぶべきなのか。それは火を見るより明らかと言えるでしょう。